抄録
近年日本を始め,急速に高齢化が進んでいる国は多く,高齢者の QOLを保つことは重要な課題である.高齢者のうち,身体能力が低下した者にとって,排泄動作の支援は特に重要な問題のひとつといえる.ここでは,トイレにおける衣服の脱着動作に着目し,ロボットを用いた衣服脱着支援システムを開発することを試みた.身体能力の低下が比較的軽度で,支えにつかまり立ちができる程度の障害を想定したシステムを開発し,試験機による実験を行った.本稿では開発の現状を述べ,衣服脱着支援システムによる介助者なしの排泄動作の実現可能性や問題点について述べる.