バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
研究
高齢者外反母趾足の足部表面形状特性の分析と足型分類
金 承革
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 34 巻 2 号 p. 149-156

詳細
抄録
正常足と外反母趾足の形状特性を抽出することを目的として,70歳以上の高齢者937名の足部表面形状を測定した.そのうち489名分のデータ分析の結果を報告する.機器は3次元足部形状測定装置INFOOT(アイウェアラボラトリー)を使用した.得られた足部表面形状の点群データから足相同モデルを構築し,相同モデル間の違いを表す形態間距離を算出して,多次元尺度構成法で形状特性を分析した.高齢者の外反母趾足の形状特性に関して,母趾外反と踵外反,アーチ扁平の型だけではなく,正常足並みのアーチ高さを持つ母趾外反型も存在した.外反母趾足の形状型に性別特有の型は無いが,女性には扁平が強くなる足が多かった.外反母趾足には2通りの形状タイプが存在し,それぞれ異なる変形メカニズムが存在する可能性が示唆される.
著者関連情報
© 2010 バイオメカニズム学会
前の記事 次の記事
feedback
Top