抄録
神経症候の最もポピュラーなものとして,運動障害や感覚障害が挙げられる.それぞれの代表として筋力低下,感覚鈍麻などがある.これらの症状は,験者の主観的な感覚センサで評価し言葉で記述する.現状は定量化には程遠く,験者間の相違は臨床現場でも問題になっている.また,正確な計測が行われていないため,その症候がどのようなシステムエラーなのかその本質を理解できるレベルにも達していない.神経症候を定量化し,それを定義することは臨床試験などを含む臨床医学への貢献は勿論のこと脳の科学においても多大な貢献をする.即ち,正常な動きは異常な動きと比較して初めてその本質が理解できる.行動は外なる脳であり,脳内の活動を検討するよりそれが投影された動き(翻訳されたプログラム)を解析することこそ重要である.