抄録
鎖骨遠位端骨折は不安定であり,遠位骨片は小さく骨折部が肩鎖関節近傍であるため,強固に内固定を施すことは難しい.そこで本研究においては,不安定型鎖骨遠位端骨折に対し,どの内固定が優れているのかを明らかにすることを目的とし,3 種の内固定法(鋼線締結固定,フックプレート固定,アームプレート固定)を対象とし,荷重試験と応力解析を統合的に組み合わせたアプローチにより,固定性の評価を行った.曲げ剛性は鋼線締結固定群に比べ,プレート固定群の方が有意に高値を示した.フックプレートはフックと骨の接触面で他のエリアに比べて高い応力が認められた.アームプレートは肩鎖関節に干渉しないため,骨に高い応力集中は認められず,良好な肩関節機能の獲得ができると推察した.