抄録
本研究の目的は,足趾屈筋力と姿勢制御能との関係を明らかにすることであった.足趾屈筋力と静的姿勢制御能との関係を検討するため,能動的及び受動的足趾屈筋力測定と足圧中心測定を行った.さらに,足趾屈筋力と動的姿勢制御能との関係を検討するため,外乱に対する姿勢制御能の測定を行った.測定中の下腿及び足趾の筋電図を導出し,筋放電量を足趾屈筋力測定値の上位群と下位群で比較した.その結果,受動的足趾屈筋力は静的姿勢制御能と相関関係を示した(p<0.05).さらに足趾屈筋力と前方外乱に対する動的姿勢制御能とも相関関係を示したことから(p<0.01),足趾屈筋力は姿勢制御能と関係していることが推察された.また,前方外乱に対して姿勢を制御する際,足趾は屈筋群の運動単位をより多く動員して力発揮をし,重要な役割を果たすことが考えられた.