抄録
本研究は,立位時と歩行時に下肢に発生する感覚の中で下肢のむくみに関連する感覚を明らかにすることを目的とした.
男性10 名に立位保持および4.8 km/h の歩行を120 分間させ,下肢の感覚とむくみとの関連をみた.その結果,長時間の立位姿勢により下肢に発生する感覚のうち,下肢のむくみが原因となる感覚は,下腿部では「疲労感」,足部では「張り感」「圧迫感」「痛み感」として表現されることが示唆された.また,これらの感覚は歩行などむくみを伴わない運動によって現れる感覚よりも早いタイミングで現れることが示唆された.