本研究では足部アーチ構造の違いが年齢や体格,足部外傷の既往歴,スポーツ経験と関連するか検討した.対象は 18歳以上の 689名(男性 370名,女性 319名)の右 689足とした.方法は足背高および足長計測からアーチ高率を算出し,さらに自記式アンケートを行った.アンケートから身長,体重, BMI,足の既往歴の有無,歩行困難の有無,スポーツ活動の有無を確認した.足背高とアーチ高率から高値( H群),標準( S群),低値( L群)の 3群に分類し,基本属性項目を 1元配置分散分析後,多重比較を行った.さらに足背高およびアーチ高率と有意差が生じた項目の相関をみた. 2値によるアンケート結果は,χ 2乗検定を行った.なお,有意水準は 5%とした.結果,年齢,体重, BMIは足背高による H群が最も高く L群との有意差が認められた.足背高が高い群では体重と BMIの増加が影響していることが示唆された.