バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
43 巻, 4 号
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解説
  • 松下 詩穂
    2019 年 43 巻 4 号 p. 216
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
  • 平田 義人, 上村 裕樹, 堀上 正義, 大坪 智範
    2019 年 43 巻 4 号 p. 217-222
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
    車を運転する際,ドライバーは腕や脚を巧みに使い,ステアリングやペダルといった機器を操作する.ドライバーが車 両を思い通りに操れるようにするには,自動車設計において,人間特性を考慮したユニット配置,機械特性の設計が必要であ る.本稿では,素早く,正確に運転操作機器を操作するために,ペダル操作に関係する人間の筋特性とその特性の設計への適 用を紹介する.
  • 佐藤 康仁, 阿部 圭子, 増田 拓真
    2019 年 43 巻 4 号 p. 223-228
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
    パナソニックでは,来たる自動運転の未来に向け「安心」,「安全」,「快適」をキーワードに,新しい車室内空間やコクピッ トを模索している.その中で開発に取り組んできたワイドディスプレイコクピットについて,その特長である「運転時の周囲 状況の把握のしやすさ向上」と「車を運転するワクワク感」についてユーザ評価により検証を行った.その結果,ワイドディ スプレイコクピットは,「視線移動が少なく,効率的な安全確認ができること」がわかった.また,新しいテクノロジーとデ バイスを組み合わせることで達成される付加価値に対して,ドライバが「魅力」,「ワクワク感」を感じていることを表情解析 により示した.今後,我々はカーメーカーと連携・協力しながら,安心,安全,快適な車社会を実現していきたいと考えている.
  • 西崎 友規子
    2019 年 43 巻 4 号 p. 229-234
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
    ユーザ視点に立つ製品開発場面では,個々のユーザに合致した製品やサービスの提供がのぞまれ,ユーザ特性の分析と 分類が必要とされている.本稿は,自動車運転者を主体とした車載機器や搭載システム,運転支援システムの開発や評価場面 で必要とされる,運転者特性の分類方法を紹介し,運転行動の個人差を特徴づけると想定される心理特性(不安傾向,リスク 回避-志向傾向,認知的熟慮性-衝動性,自尊感情,相互独立性-相互協調的自己感,規範意識),ならびに認知機能特性(ワー キングメモリ,注意機能,距離把握力,大局的処理-局所的処理傾向,社会的認知力)を概観する.
  • 山内 閑子, 二瓶 美里
    2019 年 43 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
    認知機能の低下に伴う,車いすのブレーキのかけ忘れとフットサポートの上げ忘れは,車いす移乗時の2大転倒要因で ある. 2012年にフランスベッド㈱より発売されたセーフティオレンジは,車いすのブレーキのかけ忘れを防ぐセーフティブ レーキ機構を備えている.万が一ブレーキのかけ忘れをした際には,自動でブレーキがしっかりかかることで転倒を予防する 本機構は,利用者と介助者の両者に安心感を提供すると共に,利用者の自立を促し日常の行動範囲を広げる.実用化開発にあ たっては,実環境における試作機の臨床評価にこだわった.そこで得た知見を機器の改良とデザインにフィードバックするこ とにより,認知機能の低下のある利用者が既存の車いすと同じ操作で使い続けることができるセーフティブレーキ機構の実用 化に成功した.対象となるユーザーの生活をしっかりと捉える臨床評価を開発と普及のプロセスに組み込むことは,利用者の いつもの生活をできるだけ長く続けることを支援する新たな福祉用具デザインを生み出す.
  • 髙橋 儀平
    2019 年 43 巻 4 号 p. 241-247
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/11
    ジャーナル フリー
    東京2020オリンピック・バラリンピック競技大会の開催は我が国の生活環境をどのように変革しうるのか.本稿はバ リアフリー,ユニバーサルデザインの視点から東京2020大会がもたらす影響と今後のまちづくりの課題について解説する. 東京は世界で初めて2回目のオリンピックとパラリンピック大会が開催される都市である.1964年は戦後復興の集大成とし ての都市インフラの整備が大会開催の目標であったが,東京2020大会で再び大規模整備に焦点が当てられている.しかし私 たちに大切なのは日常的な生活空間であり,既存のまちの活性化である.共生社会は,大きな規模ではなく小さな規模で出現 する.本稿では,2000年以降の日本のバリアフリーの沿革,大きな気付きをもたらした国際パラリンピック委員会(IPC)ア クセシビリティガイド,TOKYOアクセシビリティ・ガイドライン,ユニバーサルデザイン2020行動計画,バリアフリー法 改正などを解説しながら,それらが今後の地域の生活環境整備へどのように繋がるのかについて論じる.
研究
  • 君塚 進, 日吉 祐太郎, 叶 鶴松, 田中 洋平, 東郷 俊太, 姜 銀来, 横井 浩史
    2019 年 43 巻 4 号 p. 248-255
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/01
    ジャーナル フリー
    長期間の訓練なしに使用可能な電動肩義手システムを実現するため,体幹部の表面筋電位を制御信号とした個性適応制御による 4自由度の直感操作型肩義手システムを開発した.健常者の体幹部の表面筋電位を多点計測し,主成分分析による解析を行うことで体幹部の適正筋電計測箇所を特定した.その結果,体幹部の適正筋電計測箇所は胸部と背部に分布していることが判明した.胸部と背部の表面筋電位を腕の動作制御に用いた,肩義手による物体の把持・移動動作検証実験の結果,全ての被験者が一定時間内における物体の把持・移動に成功した.
  • 中尾 英俊, 今岡 真和, 岡 健司, 肥田 光正, 森藤 武, 橋本 雅至, 松本 和幸, 北 研二
    2019 年 43 巻 4 号 p. 256-262
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/11/01
    ジャーナル フリー
    本研究では足部アーチ構造の違いが年齢や体格,足部外傷の既往歴,スポーツ経験と関連するか検討した.対象は 18歳以上の 689名(男性 370名,女性 319名)の右 689足とした.方法は足背高および足長計測からアーチ高率を算出し,さらに自記式アンケートを行った.アンケートから身長,体重, BMI,足の既往歴の有無,歩行困難の有無,スポーツ活動の有無を確認した.足背高とアーチ高率から高値( H群),標準( S群),低値( L群)の 3群に分類し,基本属性項目を 1元配置分散分析後,多重比較を行った.さらに足背高およびアーチ高率と有意差が生じた項目の相関をみた. 2値によるアンケート結果は,χ 2乗検定を行った.なお,有意水準は 5%とした.結果,年齢,体重, BMIは足背高による H群が最も高く L群との有意差が認められた.足背高が高い群では体重と BMIの増加が影響していることが示唆された.
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