抄録
腹腔鏡手術は切開手術に比べて低侵襲なため負担がかからないことから普及が広がっている.一方で,手術に必要とするスキルは切開手術に比べて高いため,熟練医の育成が課題となっている.このような状況下,トレーニングのための手法は様々提案されているものの,同じ組織の熟練医のスキルを修練医に伝達することが時間的成約から困難な場合が多い.この問題に際し,当該研究では追体験システム「追いトレ」を提案してきた.この手法は熟練医の手術動画に重ね合わせるように追従して,スムーズな鉗子の動きなどの非言語的なスキルが伝達される.本解説論文では,これまでに開発してきた「追いトレ」シリーズについてその思想や設計,実践的利用について解説する.