バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
解説
内視鏡画像からの深度推定
小田 昌宏
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2024 年 48 巻 2 号 p. 51-55

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抄録
内視鏡は管腔臓器などの診断・治療や外科手術での術野観察など幅広い用途で使用される.内視鏡を用いた診断・治療をコンピュータにより支援することを目指し,内視鏡トラッキング,内視鏡ナビゲーション,病変検出,手術シーン認識などの研究が進められている.これらの研究で用いられる画像認識において,内視鏡観察対象の 3 次元的な位置・形状情報が得られれば高精度な認識が可能となる.3 次元的情報の一つの形として,カメラから対象物表面までの距離を表す深度画像がいろいろな分野で利用されており,内視鏡においても深度画像を取得するための研究が進められている.内視鏡画像からの深度画像推定は画像処理ベースの手法を用いる場合が多く,近年は深層学習を用いたものが数多く提案されている.深層学習を用いる手法には,深度画像の真値を用いて深度画像推定モデルの学習を行う Supervised learning を用いるもの,複数視点画像からの推定結果の整合性を利用し深度画像推定モデルの学習を行う Self-supervised learning を用いるものがある.本稿は内視鏡画像からの深度画像推定の研究動向を解説することを目的とし,内視鏡を対象とした診断・治療支援の紹介と内視鏡画像の特徴を述べた後,深層学習を用いた深度画像推定手法について解説する.
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© 2024 バイオメカニズム学会
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