抄録
人間は物体にかかるおおまかな力や物体の硬さなどを視覚のみから経験的に推論し作業することができる.例えば崩れやすそうなものや柔らかそうなものを見つけたら,崩したりつぶしたりしないように丁寧に扱わなければいけないと考えることができる.このような人間らしい「視覚から異なる感覚を想起する能力」を機械が獲得する方法として,物理シミュレータ上で現実を再現した仮想的な経験データを構築し,この仮想的な経験から視覚と別の感覚(力や硬さ)の関係を機械が学習する方法を紹介する.提案手法により触ったことのない物体間にかかる力や,物体の硬さを視覚的に可視化する例や,ロボットがより賢く作業をする例を示す.