抄録
ボディビルとは,主にウエイトトレーニングによって鍛え上げた肉体が主観的に審査される審美系競技である.競技会
では,主に筋肥大(バルク),絞り(除脂肪),バランス,ポージング(プレゼンテーション)などの要素から総合的に審査されるものであり,筋肉量や体脂肪量といった定量評価可能な項目の客観審査ではない.様々なトレーニング技術,栄養管理方法を駆使して,自らが理想とする肉体を追求し続けるボディビルダーは,競技者であり,科学者であり,芸術家である.特に,隣接しあう筋群内で領域特異的に,またひとつの筋を長軸区画的に細かく鍛え分ける技術,さらに体脂肪を極限まで僅少化する食事術はボディビル特有の技術であり,それらの解明には学術的な価値があり,また様々な状況に応用可能な社会的価値を有するものである.本解説ではボディビルの理解を共有すべく,ボディビルで求められる要素を中心に,歴史や各カテゴリーの特徴まで,幅広く説明する.