組織科学
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電子コミュニケーションとチーム活動
古川 久敬
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1995 年 29 巻 1 号 p. 18-28

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抄録

 電子コミュニケーションにかかわる従来の議論は,バラ色の効果性を喧伝し,中間管理者不要論を説くものであったり,逆にいたずらにface-to-faceの効用にこだわるものであった.本稿では,組織内の活動が基本的に集団・チームでなされることから,新たな視点として,集団が行う課題の特性,必要情報の所在,および情報リッチネスに注目した.その結果,電子コミュニケーションが特に有効性を持つ課題状況は,アイディアの創出,情報収集,あるいは知的・合理的判断課題などであることが浮かび上がってきた.これに続いて,最近の実証的研究をもとにして,電子コミュニケーションが,個人やチームに及ぼす種々の影響について整理した.

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