抄録
【背景・目的】島根県立中央病院の臨床決断支援システムの1つとして入院患者における 腎機能別の推奨投与のシステムを開発したところ有用であった。同様のシステムを外来患者に導入 し、有効性を評価した。
【方法】既存の入院患者向けシステムでは、入院患者の腎機能を自動計算し推奨投与量を画面上 で医師に示したうえで、医師が最終的に用量を選択できる。同システムを元に、腎機能に基づいた 抗微生物薬処方の臨床決断支援システムを外来患者用に開発した。2017年10月よりシステムを導入 し、2018年9月時点では実際にカルテ画面には出さず介入前のバックグラウンドの状況で稼働中で ある。開始から2018年7月までの10か月間の抗微生物薬処方内容を調査し、システム本稼働後の実 際の効果を予測した。
【結果】腎機能で調整が必要な薬剤は薬品単位で35,594件であった。腎機能が測定されていなかっ た患者における処方は、5,675件(16%)であった。腎機能測定されていた場合に、腎機能から計算 された適切な処方は27,852件(78%)で、適切でないと判断された処方は、2,067件(6%)だった。
【結語】システム本稼働後は腎機能の測定の増加と適切でない処方の減少が期待される。