島根県立中央病院医学雑誌
Online ISSN : 2435-0710
Print ISSN : 0289-5455
早期の下部消化管内視鏡にて診断に至り, 外科的手術にて救命しえた劇症型偽膜性大腸炎の1例
宮岡 洋一日野 孝信田中 晋作藤原 文塚野 航介小川 さや香山之内 智志田中 雅樹三宅 達也藤代 浩史高下 成明金澤 旭宣大沼 秀行
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2023 年 47 巻 1 号 p. 51-56

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抄録
症例は67歳女性.X年2月中旬から腹痛,下痢を認め,近医受診し整腸剤が処方されたが改善なく,発熱・嘔気も認めるようになり,2日後に当院救急外来受診.腹部CT所見から急性大腸炎,腹膜炎の診断で緊急入院とし,保存的加療を開始した.しかし,翌日に腹痛増悪,酸素化ならびに血圧低下傾向を認め,腹部CTでも増悪していた.病態把握目的に緊急下部消化管内視鏡を施行したところ,偽膜形成や潰瘍所見を認め,CD抗原も陽性であり,劇症型偽膜性大腸炎と診断した.緊急で大腸亜全摘,直腸皮膚瘻,回腸人工肛門造設術を施行し,救命し得た.なお,後日取り寄せた薬手帳から入院約2週間前に膀胱炎疑いで抗菌薬が処方されていたことが判明した.
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