社会政策
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就職後のワークルール知識の変容
―知識の剥落に抗う教育実践への考察―
南雲 智映梅崎 修上西 充子後藤 嘉代
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2019 年 10 巻 3 号 p. 95-106

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抄録

 本稿では,2013年に大学3・4年生を対象に行ったワークルール知識に関するアンケートの回答者に対し,2015年(社会人1・2年目時点)に同種の追跡調査を行って得られたデータを分析した。明らかになったことは以下のとおりである。 第一に,ワークルール知識得点の平均値は就職後に減少していた。また,ワークルール知識を個別にみると就職後に獲得されていたもの,剝落していたものがあった。社会人になってから,結果的に「使えない=レリバントではない知識」が「知らない」と判断された可能性がある。 第二に,職場の問題が多いほど,就職後のワークルール知識は増加していた。職場の問題を解決するため「使える=レリバントなワークルール知識」を獲得したと解釈できる。 第三に,労組ありの企業では,職場問題がワークルール知識の獲得を促すことを確認した。職場問題に直面した時,労組の存在により,ワークルール知識がレリバントだと認識されると解釈できる。

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© 2019 社会政策学会
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