社会政策
Online ISSN : 2433-2984
Print ISSN : 1883-1850
特集「若者」問題の軌跡:その過去、現在、未来
若者から大人への移行期における社会政策の課題
――「ノンエリート」の若者に着目して――
居神 浩
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2024 年 16 巻 3 号 p. 61-76

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抄録

 若者から大人への移行期における社会政策の課題を議論する場合、それが資本主義社会の循環的な局面で起きているのか、構造的な局面で起きているのかを見極める必要がある。本論では社会階層、特に職業的に管理職や専門職への展望が見出しにくい「ノンエリート」の若者に着目し、彼らが大人への移行過程で直面する就職上の問題について、それがどのように政策課題として認知され、解決への道筋が形成されるのかを分析する。まず地域の中小企業へのマッチングを促進する自治体の事業として、大阪府の「産官学プラットフォーム構想」と「ダイバーシティ推進事業」を紹介する。次に京都府の「若者等就職・定着総合応援事業」における、あるフリースクールの取り組みを紹介する。これらの事業・取り組みの分析を通じ、地域の労働市場において、求職者である若者と求人企業との双方に働きかけミスマッチを解消する「労働市場(労働力)媒介機関」の機能と課題について論じてみたい。

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