社会政策
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有配偶女性のキャリアパターンと離職・転職の選択要因に関する実証分析
聶 逸君
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2026 年 17 巻 4 号 p. 117-129

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抄録

 本研究は、有配偶女性のライフコースにおける就業意欲と勤続年数の延長を背景に、キャリアパターンに影響を与える要因を検証した。分析結果は、30代が離職率の高さを示す一方、出産・子育て等の家庭事情が終了した40代以降は、非正社員として前職を継続する傾向がある。また、高学歴女性は就業継続や転職の傾向が低く、子持ちは離職しやすく転職が困難である。夫の高収入は家庭基盤を安定させ、妻の継続就業や非正社員への転職を促す。さらに、雇用保険加入は正社員への転職確率を3.5倍に上昇させ、企業内教育訓練であるOJTを受けた女性は、転職する確率が1.7倍高く、非正社員への転職確率が2.7倍に達することが明らかとなった。加えて、学習行動の中には学校に通うことは長期的キャリア形成に貢献する一方、読書やインターネット調査は実務スキル習得と転職準備を支援する。これらの結果は、女性の教育訓練などキャリア支援策の充実が必要であることを示唆する。

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