社会政策
Online ISSN : 2433-2984
Print ISSN : 1883-1850
特集 介護保険制度25年の検証と評価
介護保険制度は何を実現したのか?
――社会保障・社会福祉制度再編の行方と今後の課題――
森 詩恵
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2026 年 18 巻 1 号 p. 11-27

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抄録

 本稿では、介護保険制度及び高齢者介護支援がどのように変容したのかを描き出したうえで、介護保険制度は何を実現したのかを明らかにした。介護保険制度は、制度改正を重ねるなかで、高齢者の生活全体を支える包括的ケアの重要性と、地域を基盤とした支援体制の必要性を明確にした点で一定の成果を上げてきた。一方で、サービス供給の不安定性、地域間格差、介護人材不足、家族介護への依存といった課題は依然として解消されていない。重層的支援体制整備事業は制度再編の一歩であるが、介護保険料や財源のあり方を含め、社会保険と公費の関係を再検討する必要がある。現状においても、介護保険制度は改正のたびに綱渡りのような状況が続いており、今後は小手先の制度調整にとどまらず、社会保障・社会福祉制度全体の抜本的な再設計を視野に入れた議論が求められている。

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