本論文は,近年の日本の公務部門改革,特に公務員制度改革を契機とした人事管理改革の動向を踏まえた上で,それらが日本の公務員の働き方や公務部門の雇用構造,公務労働の性格などをどのように変化させてきたのかについて検討するものである。 まず本論文では,公務労働の基本的性格について,従来からの議論や民間との相違などを踏まえながら考察する。また日本の公務員制度や公務員数などについても確認する。その上で近年の公務改革が公務部門の雇用構造をどのように変化させてきたのかについて指摘する。 さらに,従来の公務員人事管理の特徴を整理した上で,2000年前後からの公務員制度改革の背景と流れを概観し,その改革が公務員人事管理をどのように変化させつつあるのかについて述べる。 最後に,以上のような変化が公務労働の性格をどのように変化させ,その変化が公務労働の公共性という見地からどのような問題を内包しているのかについて論じる。