抄録
過去のプロジェクトの経験・教訓からなるプロセス資産を組織的に展開するため,当社ではポータルサイトの構築やハンドブックの作成を通じて情報共有に取り組んできた.しかし,蓄積されているプロセス資産を十分に活用でさていない.そこで,プロセス資産の組織的な活用を促進してプロジェクトの成功に貢献するために情報共有のレベルを5段階に定義した.これは情報共有を段階的に向上できるようCMMIの成熟度レベルに基づいている.このレベル定義に沿ってプロセス資産の共有化の推移と現状を把握し,組織的な活用の段階的な向上への取組を展開している.本稿では,SIペンダーの情報共有の課題と,情報共有レベルに沿ったプロセス資産共有の推移と今後の展望について紹介する.