抄録
センサ技術・解析技術などの進歩により,組織活動を自動計測し可視化するシステムが開発された.このシステムを大規模なITプロジェクトに適用して,コミュニケーションの実態を計測し分析する試行をおこなった.この結果,プロジェクト・コミュニケーションの実態を定量化・見える化することができた.定量分析の結果,対面コミュニケーション時間と生産性に強い相関があった.この対面コミュニケーション時間を継続的にモニタリングすることで,プロジェクトの問題の早期顕在化を支援できた.顕在化した問題を解決する際に,プロジェクトマネジャを支援する有用な情報の提供も可能であった.