抄録
「QFD応用研究会」では,これまでプロジェクトの初期段階において重要な要件定義について議論してきた.その中で,プロジェクト成功のためにはRFP(Request for Proposal)などに記載されるステークホルダーや要求事項の抜け漏れを把握し補完することが重要であるという認識を得た.本研究では,要件定義の良し悪しがプロジェクトの質を左右するという認識の下,RFPにおける記載内容の抜け漏れを把握し,必要内容を効率的に理解する手法として,RFPと業務分掌の照合手法を提案した.さらに,オントロジーを利用して不足部分を把握する手法を提案した.そして,大学の電子図書館システム構築の事例を用いて,まずRFPの評価を行い,次に提案内容の活用方法を示した.