抄録
CFPというのはCOSMIC法による機能規模の単位である.COSMIC法による機能規模の測定では機能を実現するために論理的に必要とされる入出力の数を数える.通常,要件定義書やソフトウェア仕様から機能要件を抽出した利用者機能要件をベースに測定を行うが,入出力を識別する段階でソフトウェアの振る舞いを推定する必要がある.この推定は測定者の経験やスキルにより異なったものとなりやすいため,測定者による測定の誤差が出やすいばかりでなく,測定作業そのものを面倒なものにしている.本稿では,測定者による誤差が発生しにくい,より簡単で確実な「CRUD図と若干の追加情報」でファンクションポイントを測定する方法を提案する.