抄録
亜鉛空気二次電池用の空気極触媒は充電時の酸素発生反応 (OER) と放電時の酸素還元反応 (ORR) の両反応で高活性な触媒設計が必要となる。本研究では、Co3O4 に Mn、Fe、Ni を置換した多元系スピネル酸化物を用い、Operando X線吸収分光により OER、ORR 時の各元素の化学状態変化と反応への役割について調べた。Co3O4 では Co が OER で酸化、ORR で還元し両反応に寄与して活性を示した。MnFeCoO4 に関して、OER では Co が酸化して反応に寄与するが Co の割合が低く低活性であり、ORR では Mn と Co が還元して反応に寄与し高活性を示した。他方、Fe は両反応に直接関係しなかった。MnCoNiO4 に関して、OER では Ni が酸化して反応に寄与し高活性を示した。ORR では Co が還元して反応に寄与し、MnFeCoO4 と同様に Mn も還元するが還元度は低く低活性となった。