SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
小角X線散乱によるアミロイド線維形成機構に関する研究
井上 倫太郎茶谷 絵理金谷 利治
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ジャーナル オープンアクセス

2015 年 3 巻 2 号 p. 343-345

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抄録
アミロイド線維は、タンパク質のミスフォールディングにより形成されるタンパク質の超分子集合体であり、アミロイドーシスをはじめとする疾病に関わる立体構造として高い関心を集めている。本研究では、モデルタンパク質であるインスリンに注目し、小角X線散乱を用いてアミロイド線維構造の形成過程におけるタンパク質の集合機構の解明を試みた。塩濃度依存的に観察される2種類の異なる形成経路をそれぞれ解析した結果、両経路ともに初期段階での規則だった集合体形成を観測することができ、アミロイド線維形成初期イベントに関する新しい知見を得ることができた。
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