水素貯蔵合金の水素化反応過程の構造変化を放射光その場X線回折測定によって観測するため、新たな試料容器の試験を実施した。Bragg反射が生じないポリイミドチューブを用いた試料容器では LaNi4.5Al0.5 は水素化に成功したが、V系BCC合金は水素化が進行しなかった。ポリイミドチューブと同程度の内径のアルミニウム製チューブを用いた容器ではV系BCC合金でも水素化による回折パターンの変化が観測されたため、様々な種類の水素貯蔵合金に対する水素化反応過程その場Ⅹ線回折測定用としてポリイミドチューブを試料容器に用いるには改良が必要であることが確認できた。