SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
高圧下X線吸収分光実験の低エネルギー領域への拡張に向けた環境整備
綿貫 徹町田 晃彦
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ジャーナル オープンアクセス

2019 年 7 巻 2 号 p. 145-147

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抄録
高圧下X線吸収分光実験の低エネルギー領域への拡張に向けた環境整備を行った。従来の Yb-L3吸収端(8.94 keV)近傍のエネルギーの入射X線を用いた Yb 系の計測に加えて、Eu-L3 吸収端(6.97 keV)近傍のエネルギーでの Eu 系の計測が可能となった。フィジビリティテストとして、ナノ多結晶ダイアモンドを用いたダイアモンドアンビルセル(DAC)に封入した Au–Sn–Eu 合金近似結晶試料を用いて計測を行った結果、通常条件下と遜色のない高品質のスペクトルを得ることができた。これにより、今後、価数揺らぎを持つ Eu 系の準結晶・近似結晶合金などについて圧力下で Eu 価数の評価の実施が可能となった。
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