SPring-8/SACLA利用研究成果集
Online ISSN : 2187-6886
Section A
HLA-DMによるペプチド交換反応の高速X線1分子計測法を用いた動的挙動解析
宮部 俊宏小園 裕子笠寺 浩介松宮 陽関口 博史沖本 憲明泰地 真久人佐々木 裕次小園 晴生
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 9 巻 1 号 p. 22-25

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抄録
 HLA-DM(DM)は組織適合性抗原クラス II(MHC II)のペプチド交換反応の触媒分子である。その反応は、内在性のペプチドと外来性の抗原ペプチドを置き換えるというものである。その中間過程において MHC II はペプチドを緩く結合した構造をとりうることが想定されている。本研究ではX線1分子追跡法(Diffracted X-ray Tracking: DXT)と分子動力学計算(MD)により、DM の存在下で MHC II にペプチドが緩く結合している状態を世界で初めて検出した。
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