GaInN/GaN 量子井戸構造のピエゾ電界を評価するため、硬X線光電子分光とスペクトルシミュレーションを組み合わせた評価手法を構築した。また、X線回折による結晶構造解析を用いて GaInN 層の In 組成を見積もり、構築した解析手法により見積もられるピエゾ電界との相関を調査した。緑~橙帯発光の試料では、GaInN 層の In 組成が増加するにつれてピエゾ電界が増加する傾向が確認された。一方で、赤帯発光の試料では橙試料と比べてピエゾ電界が低下することがわかった。これは GaInN 層の格子歪の緩和の影響が大きくなることに由来すると考えられる。