抄録
カソードアーク法の1種であるアークプラズマガン(arc plasma gun : APG)を用いて Ag 表面上に炭素蒸着を行い、走査トンネル顕微鏡での表面構造観察およびフーリエ変換赤外分光(FT-IR)測定を行った。炭素蒸着量を調整すると Ag(111) の表面には特異な炭素ナノ構造が形成される。測定の結果、期待される 1360-1410 cm-1 付近のピークは観察されないかもしくは極小さいものであった。蒸着量を増やすと 1360-1410 cm-1 付近および 1580-1640 cm-1 付近に吸収ピークが確認できた。