抄録
l,保冷用容器
模擬果実を使用した保冷用容器の保冷特性実験を行った結果、発泡スチロール容器の保冷性が高く、模擬果実の温度が10℃および20℃以下に維持された時間は段ボール箱(Aフルート)の15倍であった。容器での保冷性には、断熱素材の熱伝導率と厚さだけでなく、表面熱伝達が重要な要因であった。また、段ボール箱とアルミラミ段ボール箱では両面と複両面の差は小さかったが、表面熱伝達抵抗が大きく、材料内部の熱伝導率の差は熱通過率に影響が小さいことを示した。
さらに、箱としての断熱構造の欠陥を持つ、段ボール箱の形状をした容器では、フィルム袋などで断熱性を補えば、保冷効果向上がみられた。保冷性を評価するには熱抵抗としての断熱性が有効である。
2.蓄冷材の保冷特性
蓄冷材の温度は蓄冷材の容量・形状により特性の差異が見られた。容量の小さいものほど温賞上昇が速く、容量の大きいものほど温度上昇が遅かった。また、外装材の断熱性が低い場合、容器内のヘッドスペース温度が速く上昇し、初期の保冷効果は相対的に小さくなり、蓄冷材による特性差は小さかった。