幼児の手術後早期の回復を促す看護としての相互作用のプロセスを明らかにする目的で行った質的記述的研究。9事例(3-5歳)の周手術期看護場面の参加観察と看護師42名の半構成的面接を行った。継続比較分析の結果、『子どもができる力を取り戻していくプロセス』と、子どもが『自分の守りに力を使い続けるプロセス』を含む『子どもができる力を取り戻していく看護のプロセス』が抽出された。『子どもができる力を取り戻していくプロセス』は、看護師との相互作用を通して子どもが段階的に力を取り戻し回復が促される過程で、「わからない状況から自分を守る」から「大丈夫という感覚を得る」「できる自分を取り戻す」「いつもの自分を取り戻す」段階に至る。『自分の守りに力を使い続けるプロセス』は、子どもと看護師の間にズレが多くみられ、子どもが自分を守ることに力を使い続ける過程であった。