2018 年 7 巻 p. 53-58
本報告は、埼玉県立大学保健医療福祉学部社会福祉学科および社会福祉子ども学科の専門科目「社会福祉専門演習」で4年間にわたって取組んだ、「ふるさと支援隊」の活動内容を紹介し、その成果と、地域社会で学生が学ぶ上での留意点や課題について検討を行ったものである。この取組では、埼玉県農林部の委託を受け、埼玉県ときがわ町において様々な地域行事への参加・協力と、学生自らが設定した研究テーマに基づいた調査活動を行った。その中で学生は、地域の具体的な事象から学ぶ姿勢を獲得し、活動テーマを深め、卒業研究においても連続性を持って取組む者も見られた。教員側の留意点としては、学習者の「当事者性」の確保と「責任」を自覚させること、教員・学生間において「目標」と「時間」を共有すること、課題解決を目指しつつも主体は地域自身であることを念頭に置くこと、などを指摘した。今後も大学教育や研究において「できること」と「すべきこと」と向き合いながら、地域社会での教育活動を推進していきたい。