2018 年 7 巻 p. 73-78
わが国では、高齢化の急速な進展、雇用の不安定化等、社会保障制度が無ければ、健康で文化的な生活は不可能となっており、国民が社会保障に関する知識を得るために、高校等で年金教育などが行われてきた。しかし、教えられるコマが少ない、学生の関心が低いなどの課題も指摘されている。本研究では、大学入学時点での社会保障制度に関する知識を明らかにするために、2017年4月にA大学1年生を対象に質問紙を配布し調査を行った。調査結果は、表計算ソフトを用いて単純集計を行った。その結果をもとに大学入学時の社会保障制度に関する知識や認知度を把握した。その結果社会保障の情報を得る手段として「学校」「インターネット」「テレビ・ラジオ」が多く選択されており、今後もこれらを活用したいという傾向が見られた。情報を得る手段としては、問い合わせを含めて、家族や友人など様々な入手の方法があることを教示する必要があるのではないかと結論づけた。