2015 年 3 巻 2 号 p. 1-14
本研究では,中国の農村地域において,ネット利用と住民の政府への信頼との関係を探索的に検討した。その結果,ネット利用によって,「中央政府への信頼」,「国家政策への関心」,「政治や政府が何をしているのかよく理解できる」,「中央政府のやっていることは正しい」などの項目に差異が存在していることが確認された。「政治や政府が何をしているのかよく理解できる」という項目では,利用者が非利用者より有意に高い平均値を示した。利用者の政治のことの理解度が非利用者より高い傾向が見られた。これ以外の項目では,利用者の方が非利用者より,有意に低い平均値を示した。つまり,非利用者は利用者よりも中央政府を信頼し,中央政府のやっていることが正しいと考えていることがうかがえる。しかし,その差異の原因については今後の課題とした。