2017 年 45 巻 3 号 p. 239-244
セメント質形成性線維腫は比較的まれな良性腫瘍である。この疾患の発生率は,歯原性腫瘍全体の約2%であると推定されている。我々は全歯牙喪失後の55歳女性の下顎に発生したセメント形成性線維腫を報告する。右の下顎の歯肉腫脹を自覚し,2014年7月に紹介受診となった。精査CTでは,右下顎骨内部に腫瘤が存在したため,切除目的に全身麻酔下で腫瘍切除をおこなった。組織病理検査では,セメント質形成性線維腫の診断であり手術1年後において,再発の徴候は認めていない。