聖マリアンナ医科大学雑誌
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総合周産期母子医療センターにおける妊産婦コロナ診療と取組み
西村 陽子 本間 千夏高江 正道鈴木 直
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2024 年 51 巻 Suppl 号 p. S103-S110

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抄録

新型コロナウイルス(COVID-19)が世界を席巻してから早いもので3年以上が経過し,2023年5月に新型コロナウイルス感染症は2類から5類感染症へ位置づけられることとなった。わが国でも,2020年1月に第一例が確認されて以来,急速に感染が拡大し2020年4月に初めての緊急事態宣言が発令された。聖マリアンナ医科大学総合周産期母子医療センターは,神奈川県にある5つの総合周産期センターの一つであり,川崎市の3つの周産期センターを統括する役割を担っている。我々は,新型コロナウイルス感染拡大と共に妊産婦の感染者の受け入れ体制を整えるべく,当初は手探りでの対応に悪戦苦闘しながら,周産期コロナ診療の最前線で妊産婦の受け入れを行ってきた。妊産婦の感染という特有の状況に対応しなければならない周産期の現場においては,日々刻々と変化する感染状況の中で様々な課題に直面した。本稿では,総合周産期母子医療センターとして当院が行ってきた妊産婦の新型コロナウイルス感染に対する様々な対策や取り組みについて述べる。

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© 2024 聖マリアンナ医科大学医学会
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