未曽有の新型コロナ感染症拡大が世界中で広がった中,新型コロナ感染症罹患後に伴う循環器病の合併,新型コロナ感染症後遺症においても循環器内科が果たす役割があった。ここに,この3年余りの当科の取り組みを示す。コロナ禍3年間で,コロナ後遺症として心筋障害が生じるものとして,急性冠症候群などの虚血性心疾患の合併,虚血性心筋症以外の非虚血性の心筋障害(心筋炎,心筋症),慢性心不全の重症化を経験した。また,感染症後外来にて,体位性頻脈症候群(Postural orthostatic tachycardia syndrome, POTS)や自律神経障害に至る症例が多くみられた。