聖マリアンナ医科大学雑誌
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雑報
法人各病院における新型コロナウイルスへの取組等の総括
熊木 孝代
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キーワード: COVID-19, 看護業務, 職場環境
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2024 年 51 巻 Suppl 号 p. S57-S61

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抄録

COVID-19患者を受け入れるにあたり,看護マネジメントは,『人材確保と環境整備』『情報共有と指揮者の必要性』『ストレスマネジメント』『モチベーション維持』が重要と考えた。

『人材確保と環境整備』は受け入れ開始とともに閉鎖空間での人工呼吸器やECMOが複数台稼動し,通常よりはるかに重症度が高い患者が収容された。これまで助手,あるいは清掃員が担っていた清掃や物品物資の補充,物品の洗浄すべてを看護師が担い,看護師のマンパワー不足となり重症患者対応を法人で呼び寄せ,マンパワーの強化が実現した。

『情報共有と指揮者の必要性』は医師や他職種と患者の治療に向かって一丸となりチームで取り組める形にしていきたいとフロアの全体をコーディネートするこの役割がチーム医療へとつなげた。『ストレスマネジメント』はスタッフの健康チェックと,精神面に気を配り,受け入れ開始から2週間でストレスチェックを実施し臨床心理士との面接を計画したスタッフの不満や不安を表出することができた。『モチベーション維持』先が見えない不安に対して,スタッフの教育と柔軟性をチーム医療として生かすことができる。自分たちがやらなくてはいけない使命感に誇りを持つことができ不安はあるものの組織に守られて働くことができ自分たちにできることを実施していく活力につながったと考える。今回は様々な活動を紹介する。

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