1998 年 10 巻 2 号 p. 191-199
OSAS患者をUPPP改善群と非改善群に分け, 気流抵抗検査によって術前に改善例と非改善例を識別出来るか否かを検討した.またUPPPに対する適応基準を明らかにするとともに, どのような手術がどのような症例に適応となるか, すなわち, 手術選択基準についても検討した.その結果, 鼻呼吸抵抗より口呼吸抵抗を引いて求めた上気道抵抗で識別できた.そして, UPPPに対する適応は上気道抵抗が3.0cm H2O/l/secよりも高い場合であり, それよりも低い場合には舌根部レベルに対する手術の適応と考えられた.また鼻腔抵抗が3.6cm H2O/l/secよりも高い場合には鼻腔通気度改善手術も必要と思われた.