口腔・咽頭科
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睡眠時呼吸障害に対するUPPPの長期成績
アンケート調査及び夜間パルスオキシメトリーによる評価
嶋田 耿子今野 昭義磯野 史朗
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1998 年 10 巻 2 号 p. 207-215

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抄録

UPPPの長期成績を把握するために, 術後1年以上 (平均34.5月) 経過した54例に加えて, 歯科装具装着例30例, CPAP装着例15例に, アンケート調査を行なった.UPPP治療群ではいびきが, 他治療群と比べて大きいが, 無呼吸, 日中傾眠, 朝の頭痛は良く改善し, 他治療群と差はなかった.また, 治療に対する評価は有意に高かった.UPPP直後全例でいびき音は消失, 或いは減少したが, 術後長期では全体の65%が増大したと答えた.無呼吸症17例の術前, 術直後のODIは31から8へ改善したが, 長期経過後18へと再び悪化した.BMIの変化は僅かで, 術創の形態的, 器質的変化等他の因子によることが示唆された.

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