口腔・咽頭科
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顎下腺唾石手術の検討
浜口 清海福島 英行中村 一宮田 耕志梅田 裕生木谷 芳晴
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キーワード: 顎下腺, 唾石, 口内法, 双指診
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2005 年 17 巻 3 号 p. 297-302

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抄録

顎下腺唾石症の手術法には口内法と外切開法があるが, その選択基準は明確ではない.今回我々は当科での入院手術症例38例を検討し, 術式選択の基準を中心に考察した.双指診により触知できた唾石は, その部位によらず口内法により摘出できており, 触知可能な顎下腺唾石は口内法で摘出可能と考えられた.唾石摘出後の処理について, 口内法で唾石を摘出後は開放創としたが, 術後合併症はガマ腫を形成した1例があるのみで開放創で手術終了としてよいと考えられた.口内法は外切開法に比べ低侵襲で, 双指診により触知できる顎下腺唾石については口内法で摘出可能であると判断できるので, 双指診を行って唾石を触知することは極めて重要である.

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