口腔・咽頭科
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ソルセイブ検査における味覚閾値の再現性について
正常者での検討 (第1報)
西元 謙吾大堀 純一郎下麥 哲也黒野 祐一
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2005 年 17 巻 3 号 p. 309-315

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抄録

味覚障害に対する簡便な検査として我々が提唱しているソルセイブ検査はスプーン型濾紙に一定濃度の食塩を浸透, 乾燥させたもので, 塩味閾値を簡便に測定できる.今回, 我々は耳鼻咽喉科疾患および高血圧症や糖尿病などの全身的な合併症のないボランティアに協力してもらい, この正常値が妥当であるのかを再検討した.また, 経過観察するために使用できる検査であるか, 閾値の再現性についても検討を行った.3回の繰り返しソルセイブ検査で, 認知閾値と検知閾値の間に解離を認める例があり, この中には正常値である0.6%を超える認知閾値を示すものもあった.しかし, 検知閾値は正常値以下であまり変動がなかったことから, 検知閾値が重要であることが推測された.

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