2005 年 71 巻 1 号 p. 83-85
エゾバフンウニの放流時にシェルターとして使われているホタテガイの貝殻製リングを用いて,エゾアワビ当歳貝の生息量評価の可能性を検討した。貝殻リング当り平均で 1.79 個体(2002 年)および 1.58 個体(2003 年)の当歳貝が付着しており,枠取り採集による稚貝数が多い場所では貝殻リング上の付着稚貝数も多かった。枠取り採集に比べ,貝殻リングでは平均付着数が増加するに伴い変動係数が低下する傾向が認められ,少ない誤差で生息量を評価できる可能性が示唆された。