日本水産学会誌
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アユ精子の凍結保存方法
津高 窓加山本 慎一仲 和弘清水 寿一中村 元二滝井 健二太田 博巳
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キーワード: アユ, 運動活性, 精子, 凍結保存
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2006 年 72 巻 1 号 p. 34-40

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抄録

ストロー法によるアユ精子の凍結保存方法の開発を目的として,精子を希釈する保存液の組成(凍害防御剤の種類と濃度,希釈液の種類),冷却速度と液体窒素に浸漬する前の到達温度について,解凍した精子の運動比率を指標として検討した。保存液は 10% methanol+90% FBS が適していた。冷却速度は 42.5℃/min,到達温度は-50℃ で最も高い運動率を示した。解凍後,運動開始までの時間が長引くほど,運動率は低下する傾向を示した。上述の方法で凍結・解凍した精子は,新鮮精子に比べてやや長い運動時間を示した。

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© 2006 公益社団法人 日本水産学会
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