抄録
周防灘における「小型機船底びき網漁業対象種資源回復計画」対象魚種であるマコガレイについて,チューニング VPA および加入量当たり産卵資源量(SPR)を用いて資源状態を検討した。
マコガレイ資源量は 1980 年以降減少し,産卵親魚量は 1996 年以降低位安定状態であった。1980~2003 年における %SPR の平均は 17% であった。小型底びき網,刺網の努力量減少にともない,近年は資源管理上の下限とされている 20% を上回っているが,資源回復のためには努力量水準を現状以下とするか漁獲開始年齢を引き上げる必要がある。