抄録
2000 年 6 月~2001 年 3 月の間に採集された有明海産スズキの鼻腔,口腔,鰓腔および鰓から 6 種の寄生性カイアシ類が発見され,Caligus tanago, Naricolax atypicus, Nothobomolochus lateolabracis の 3 種が優占した。大陸遺存種と考えられるものは出現しなかった。これらの寄生率,寄生数は宿主の繁殖期である 1~3 月に高くなる傾向があった。N. atypicus は鼻腔に寄生し,寄生率は夏季にも高く,宿主サイズと正の相関を示し た。