2007 年 73 巻 5 号 p. 905-915
2 軸型エクストルーダーによって,未加熱のスケトウダラすり身(WPS)から安定的に組織化物を製造する条件を検討した。その結果,WPS と濃縮大豆タンパクを 70:30 で混合し,水分含量を 60% に調整した原料配合を用いると,装置バレル最終部における加熱温度を 170℃,スクリュー回転数を 50 rpm とした運転条件下で,顕著な褐変を生じることなく押出し方向に沿った繊維構造を持つ組織化物が得られた。この結果は,適切な加工条件を設定すれば,生鮮魚肉もエクストルージョン・クッキングの原料となることを示している。