ヒラメ飼育に適したシオミズツボワムシの培養水温を検討するため,異なる水温(18, 23, 28℃)で培養したワムシを栄養強化してヒラメ仔魚に与えた。23, 28℃ 培養ワムシは若齢個体の割合が高く,栄養強化後の活性が劣った。また,ふ化後 15~20 日齢のヒラメ仔魚において,培養水温の高いワムシを与えた群ほど成長と発育が劣った。これら 20 日齢仔魚の飢餓耐性を比較したところ,28℃ ワムシ給餌群は生残が有意に劣った。以上のことから,ワムシ培養と仔魚飼育の水温差は飼育成績に影響を及ぼすことが明らかになった。